物語と現実の違い
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季節が変わりつつある。
この前までは暑い暑いと思って過ごしていた。少し肌寒くなってきたかなって思ってたのも束の間,もう完全に寒い。家ではストーブをつけてる。
日が落ちるのも早い。18:00前でもう真っ暗。
同時に日が昇るのも遅い。
寒いし,明るい時間は短くなるけど,いいこともある。
ついこの間まで毎朝小鳥に起こされていた。それがなくなった。
小鳥のさえずりで目が覚めるってのは,文字にすると物語のような情景が思い浮かぶ。「チュンチュン」ってかわいい鳴き声が遠くから聞こえてきて,小鳥が窓辺に降り立つ。朝の日差しが枕元を照らして,目をこすりながら起きる。
でも,これが現実になるとそんなかわいい朝じゃない。
俺の住んでるとこの庭がジャングルと化しているってのもあるし,クーラーがなくて窓を全開にしてるからよく聞こえるってのもあると思う。
でもそんな環境は物語と同じ。白雪姫や塔の上に住んでるラプンツェルだって同じ条件のはず。
小鳥の起こし方について物語と違うと異議を唱えたい理由。
まず時間帯。時計を確認するとかなり正確で,午前3時40分前後。10分もずれない。時計もないのに,,生物の神秘。早すぎる。
そして何よりも無視できないのが,その声量。
一人一人は「ちゅんちゅん」みたいなかわいいことを言ってるのかもしれない。でも全員で合唱を始めるので「ぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅんぢゅんぢゅん」みたいな轟音になって襲ってくる。
それからかわいい小鳥が窓際に止まることもない。ジャングルのどっかにはいるんだろうけど姿は見えない。だからほんとは小鳥なのかすらわからない。
窓からの日差しも結構強い。なんなら暑い。
顔をこするとよだれ。
これが物語と現実の違い。
ただ,聞こえなくなるとそれはそれで少しさみしい。
今度小鳥にあったら少し優しくなれそう。