「す」に込められる想い
スポンサーリンク
今,過去のメモを見ていたら,
50音の中で一番すごいのって「す」だと思う。
ってのを見つけた。
確かにそうだと思う。
小さい頃は「ん」だと錯覚していた。
しりとりをするとき,皆が「ん」を言わないように努力する。逆に言えば,一番考えられているのが「ん」だ。
どれだけの子どもたちが「ん」から始まる言葉を考えたことか。
(ちなみにその考えた子の半数以上は◯んこ!という間違った答えにたどりつく。)
「ん」を言った人が負けっていうルールは,「ん」から始まる言葉がないからだって考えて,「ん」から始まる言葉を探すってのは少し高度な考え方だと思う。一段階抽象的にした上で根本の解決策を考えるってのはなかなか難しい気がする。
まあ,だからとにかくその特別感から「ん」が50音の中で一番すごいんだと思ってた。
だけど,中学の頃から,敬語って文化が入ってくる。
そうすると「す」が急激にその頭角を現してくる。
特に野球部はそれにいち早く気づいたグループだと思う。
「あざーっす!」
これは「ありがとうございます」の短縮形。
ここでなんで「ざ」ではなく,「す」がすごいって言い切れるかというと,「ありがとうございます」の他の短縮形を考えてみるとわかる。
まず「あたっす!」
「た」はどこから?って思うけど,次の例を見てみよう。
「あ〜っす。」
言葉だけでは変な日本語だが,これを野球部が帽子を取りながら,お辞儀を加えると完全に「ありがとうございます」として伝わる。
すべてのパターンに含まれているのが「す」。
「あ」は最初の一文字目だから,実質的には「す」一人でほかの「りがとうございます」を表していることになる。
あと,男子同士なら,後輩とかに「おつかれさまです」って言葉から一歩踏み込んだのが,「おつかれ〜っす」。
「す」ひとつに「さまです」を詰め込んで,親しみまで含んだ一言。それが「おつかれ〜っす」
昨日書いた効果音の話とも通じるものがあるけど,一言にどれだけの想いを込められるか。
そういう観点で「す」が50音の中で一番だと思う。